『女性手帳』について、不妊治療の一端を担う者からの見解
最近、女性手帳なるもが世を騒がせていますね。
少子化対策の一環として、30歳半ばまでの妊娠・出産を推奨し、結婚や出産を人生設計の中に組み込む重要性を指摘するものだそうですね。
この『女性手帳』に対して賛否両論様々な意見が飛び交っています。
確かに、適齢期を過ぎての不妊治療は成功の確率も低くなり、心身共に、また経済的にも負担になります。
ですので、早くから対策をするという事は大切です。しかし、そのような意味合いだけで出産のタイミングは決まるものではありません。
今回は、不妊治療の一端を『骨盤矯正』『整体』という立場から関わっている者としての私見を述べたいと思います。
少子化について
そもそも何故、少子化になっているのでしょうか。女性の社会進出による晩婚化、第1子出産年齢の高齢化、また経済的な観点からの出産人数の少なさが大きな原因かと思われます。
上の表のように、初婚の年齢が昭和50年時と比べると平均で4歳以上増えています。
少子化は、経済を停滞、後退させ日本国力衰退の1番の原因であることは、私自身何の疑いも無い事だと思います。
しかし、女性手帳がこの少子化対策の一環だとしたら大きな間違いではないかと思います。これで少子化が少しでも解消できるのであれば何の問題もないですが、私個人的には少子化の解消に全く繋がらないと考えています。
以下にその内容をまとめて行きます。
少子化対策としての女性手帳
女性手帳による少子化の解消は『全くない』と考えておりますが、その理由を3つにまとめます。
無意味な理由1:啓蒙すべき点が間違っている
女性手帳は、30歳半ばまでの妊娠・出産を推奨し、結婚や出産を人生設計の中に組み込む重要性を指摘するものですが、これを推奨して変化が起こるのは第1子出産年齢が若くなることだけです。
少子化は第1子出産年齢も原因の1つではあるかもしれませんが、原因としては比重は少ないと感じています。
理由は、昭和50年の平均初婚年齢の25歳付近で第1子を出産した友人・知人は沢山いますが、第3子出産の割合は極めて低いです。
はじめから子どもは3人以上と決めていたり、第2子まで性別が同じで、三人目は別の性別の子が欲しいなどの願望がある場合は第3子の出産に踏み切られる方が多いようですが、そういう方は35歳越えていても出産されます。
もちろん、高齢出産はダウン症などの染色体異常を抱えた子どもが生まれて来る可能性が激増しますし、胎児検査を行い中絶される方々も少なくありません。しかし、少子化の歯止めになるという考えは間違っているとしか言えません。
ストレス社会において、男女とも妊娠が難しいからだになっています。これは不妊症と骨盤の歪みが綿密に結びついていることを意味しています。晩婚、仕事優先のライフスタイルだけが第1子出産年齢の高齢化や平均出産数の低下に繋がっているとは言い切れないカラダの問題があるのです。
無意味な理由2:晩婚化の原因は男性にある場合が多い
当サロンにお越しになられる20代女性で結婚願望が無い方は実はかなり少ないです。結婚願望があるのにも関わらず、結婚しないのはお相手に原因がある事がほとんどです。
これには男性の草食化が原因だと思っていますが、男子の草食化も骨盤の女性化という部分から見て取れます。従来、ほとんど動きのない男性の骨盤が女性のように開いたり、閉じたりするようになってきているのです。
家族を守る、子孫を繁栄させるという遺伝子レベルの情報が薄れてきているのだろうと思います。
また、いざ子作りだ!というタイミングになって『不妊』を女子だけのせいにする風潮が未だにあるようです。しかし、『男性に原因』がある不妊もそれと同等か、それ以上ある…と言われています。
この辺の数字が分からないのは、男性が不妊検査、不妊治療を嫌がる傾向が強いのだと思います。
私は、不妊に悩み、本気で克服したいと思って頑張っておられる方の支援をしています。ですから、男性の非協力的な態度は残念でありません。もし、女性手帳だけでなく、男性手帳も同時に作るのであれば効果は出てくるのではないかと思うくらいです。
男性の骨盤が女性化しているとお伝えしましたが、つまりかなり歪んできています。男性の不妊症が増えるのは当然のことだと思っています。
無意味な理由3:何だかんだ言っても、結局お金
結婚して、子どもができ、大学卒業まで育て上げようと思えば相当なお金がかかるでしょう。もちろん、妊娠後期から最低でも1年ほどは奥様は働けません。そんな状況でも全く経済的な負担がないのであればもう少し1夫婦当たりの子どもの数は増えてくるのではないかと思います。
ちなみに下の表のような資料がありました。参考までに。
しかし、現状の景気、政策では無理ですね。
これを国のせいとするのも私自身はお門違いだと思っています。子どもが何人できても負担の無い程の経済力をつけていない個々人の責任です。少子化が進み、経済の停滞、後退が起こっている現在、国に頼るその依存体質がダメなんです。
男性も、女性も自身の人生にもっと責任を持ち、こんな手帳がなくても人生の計画をしっかり立て実行していくという決意・努力が不可欠だと思います。
ストレス社会というワードをこのブログだけでも数回使いましたが、このストレスの原因が『お金』ということも多いようです。お金の問題に対して解決(自律)できれば、骨盤の歪みが軽減し、男女とも妊娠しやすいカラダになり、出産数も増えてくる様に思います。
まとめ
女性手帳は無意味であると言い切りましたが、少子化対策は必要です。そして、その為の啓蒙活動は必須だと思います。
カラダの問題、経済の問題などなど様々な原因が原因で少子化は進んでいます。
また、必要以上の『不景気報道』によって『こんな状況で子どもなんて…』と思い込んでいる夫婦も多いのではないでしょうか?
意外と大丈夫ですよ。(経験談)何とかなります。そういう具体的説明を性教育で伝えれば良いと思います。今回この女性手帳に関する批判記事も多数読みましたが、誰かが性教育に対しても言及されてました。
日本の性教育レベルは低すぎます。私自身何を教えてもらったかはっきり言って全く覚えていません。
少子化が起こしている問題は、経済の問題だけでなく、女性の更年期障害や乳がんなどとも密接に関係しています。(生理の回数と更年期障害、乳がんの関係性が近年の研究で分かってきています。)
女性が…というよりも、社会が少子化という問題に対して真摯に取り組まなければならないと感じています。
今回の記事は、全くの私的見解であり、反論・反感もあるかと思います。是非ご意見頂ければと思います。
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