俯き(うつむき)の姿勢が肩こりを作る理由について
先日、TCH(Tooth Contacting Habit:歯を接触させるクセ)が顎のズレをお越し、肩こりや、ひどければ顎関節症の原因になるという話をお伝えしました。
そして、その際TCHの原因として、何らかの作業に集中することや、ストレスがかかる事という様にお伝えしました。
しかし、この度(ある意味当然なのですが)TCHの新たな原因について発見し、且つ現代人の多くは作業に集中すると共にこの原因を強めていると感じたのでご紹介したいと思います。
うつ伏せ、俯き時の顎の動き
これから顎の動きと、首の筋肉の関連についてご説明するのですが、その前にご自身の手首を見て頂けますでしょうか。掌を上向きにし、指の力を抜いてゆったりとして下さい。そして、手首を掌側に曲げると指を軽く握るようにしていた方が楽になると思います。反対に、手の甲側に曲げると指を軽く伸ばした方が楽になると思います。
これと同じような状況が首にも起こります。首を前に曲げると(俯きになると)顎は閉まる方向(上と下の歯が合わさる方向)に動きやすくなります。反対に首が後ろに曲げると顎は開く方向(上と下の歯が離れる方向)に動きやすくなります。
つまり、俯きの姿勢は頭の重みが首や肩にかかるというだけでなくTCHも起こりやすいと言う事がわかります。
私は、今朝錦織圭選手の全米オープンの決勝をうつ伏せでPC画面を見ていたら自然とTCHを行っていた事に気付き、ハッとしました。
近年、特にスマートフォンの普及によって俯きの姿勢をとっている時間は非常に長くなっています。(参考エントリー:骨盤の歪みはFacebookが作っている!整体的視点からのたった1つの対策法、「中高生のネット依存者が推計52万人」から見るカラダへの4つの弊害)
うちのサロンにお越しのお客様、つまりは一般の方以上に姿勢の意識が高い方であるにも関わらず待合でスマホを利用されているときは皆さんしっかり俯き姿勢です。
俯き姿勢への対策
これだけ生活の中に浸透したら、スマホを触る時間を短くするのは本当に難しくなっていると思います。本当にスマホ依存症です。
これはニコチン依存や、アルコール依存、又は糖質依存などと同じで、『暇に耐えられない』現象です。
手持ち無沙汰になるとタバコをくわえたくなったり、お酒やお菓子を食べたくなったり、スマホでゲームをしたくなったりするのです。
スマホが普及する前はどうだったのでしょう。恐らく新聞を読んだり、物思いに耽ったり、眠ったり…本や新聞を読む際はスマホ同様若干俯きになっていたかもしれませんが、恐らく今ほどではないでしょう。
昔は電車の中で新聞を小さく折り曲げたおじさんが、肩身が狭そうに身体を小さくして新聞を読んでいたものです。今は新聞もスマホで閲覧できますから、そんなおじさんはかなり減りましたよね。
大阪市営地下鉄なんかにたまに載ると8割以上の方がスマホを見ていますし、御堂筋を自転車で走っていても歩きスマホ人口が多くて本当に危ない経験をしています。
ここまでスマホが生活の中に入り込んでくると、『禁酒』や『禁煙』なみに『禁スマホ』は難しくなるかもしれません。
そこで、私からの提案です。『禁酒』にしても『禁煙』にしてもあまり難しくないルールから始めると成功しやすいケースがあります。
例えば、お酒はグラスに半分だけつぐとか、タバコなら家では吸わないとかがそれに当たるかもしれません。スマホの場合、椅子に座っている時にしか見ないとか、ポケットではなく鞄に入れるとかだけでも随分利用時間は少なくなると思います。
そして、椅子でスマホを使う時には出来るだけ背筋を伸ばして俯きにならないように意識してみることでかなりケアできると思います。
まとめ
一億総スマホ時代に突入するのも近い将来かもしれませんね。
そんな中、現代人また、未来の子ども達の身体はどんどん蝕まれていきます。
いつからか麻薬が禁止になったように、あるいは禁煙ゾーンが増えたように、歩きスマホ、立ちスマホは禁止の流れになっていかないと世の中の健康寿命はこれから上がる事はなくなるかもしれません。
是非ともご自身のスマホとの使い方を見直して、健康的な生活を送って下さいね。
看護師さん応援キャンペーン
最大67%割引実施中!
関連記事