先進各国で最も高い自殺率を誇る日本をどう生きるか?
まずは下の表を見て下さい。
(参照元:自殺率の国際比較)
日本はG7内で一番自殺率が高い9位となっています。
国内でみても死亡原因の7位(2.7%)に『自殺』が入っています。(下図参照)
(図引用:病気に関する知られていない『都市伝説』 と 『がん患者の闘病記』)
ちなみに、この死因の『その他』の部分に年間15万人位『不審死』の方がいらっしゃいます。その内、数万人は『遺書を残さない自殺』である可能性を考えると、日本の自殺率は世界で一番高い可能性もあります。(※国によって自殺者数の数え方は違うと思うのでこの限りではないかもしれませんが…。)
その辺の細かい事情を無くしても日本における自殺による死亡者数はあまりに多いのです。
経済的な格差は少なく、医療のレベルも世界トップレベルです。公表されている自殺の原因は下図のようになるそうです。
(図引用:自殺者統計)
お金の事と、病気の事が主な原因ということになります。
しかし、世の中にはお金がなくてホームレスをしてでも生きている人もいますし、病気でも負けずに生きている人はいらっしゃいます。
あなたは自殺で死ぬと思いますか?恐らくほぼ全員が「それはない」と答えるでしょう。
でも、もしあなたの大切な人が『自殺』を選んで死ぬという選択をしたとしたらどうでしょう。それは耐えられないほどの苦痛を味わうことになるでしょう。
今回は、もちろんあなた自身も含めて、あなたの大切な人を自殺から守るためのアイデアをまとめてみました。
避けることの出来る死(avoidable death)
WHOは自殺を避けることのできる死として捉えています。
また、追い詰められた末の死であるとも示しています。
つまり、追い詰められる前に周囲が気付き、対応することができれば自殺は防げるということです。
自殺の兆候
先日『自殺前に9割の人が何らかの精神疾患を抱えている! 最も重要な自殺予防とは?』という記事が公開されていました。
タイトル通りですが、自殺前の9割の人に何らかの精神疾患を抱えていたと言うのです。以下引用します。
精神科を中心とした医学の領域でも、自殺の原因分析がすすめられている。WHO(世界保健機関)が実施した調査によると、自殺に及ぶ前に約95%の人は何らかの精神疾患に該当する状態であったそうだ。具体的には、躁病やうつ病などが30%と最も多く、アルコール依存症や覚せい剤による精神疾患などが18%、統合失調症が14%と続く。
中略
だが、このような状況にありながらも、適切な治療を受けていた人は約2割。仮にこれらの悩みを抱えた人を早く見つけて適切な治療を施せば、自殺率は3割以上減少できるといわれている。
つまり、兆候に気付き、治療していたら防げた自殺もあるはずだということです。
陰謀論をおっしゃられる先生は、自殺者の大半が精神病薬を飲んでいたとおっしゃいます。(だから精神病薬が悪いのだと。)
ですが、今回の記事から推察すると適切な治療を受けていない人が大半だとしたら、自殺者の大半が精神病薬を飲んでいるというのはおかしいですね。
前述のエントリーでは以下のようにも書かれていました。
これまでの研究では、どの年代の人にも、自殺を試みる数カ月前にストレスの多い生活をしていたことが指摘されている。
若年から中年者では、主に「仕事・金銭・人間関係」、高齢者では「病気・何かを失う喪失感」が該当するようだ。このような問題で悩んでいる人がいたら、周囲の人が相談にのったり、手をさしのべてほしい。
このような状況にいる友人・知人には声をかけてあげてくださいね。
春先にはうつ病が多い
また、これからの季節はうつ病を発症する人が増えるようです。特に日本では新年度が始まり、入学や入社、転勤、異動といった環境や人間関係の変化により精神面の変調をきたすことが少なくないようです。
『Spotting the Signs of Depression』によると9つのうつの兆候が紹介されていますので、ご自身・ご友人にその兆候がないかご確認ください。
- 深い悲しみにある
- 深い罪悪感を持っている
- 神経が過敏になっている
- 思考スピードが遅い
- 頭痛・腰痛・肩こりなどの身体の痛みがある
- 活力が失われている状態
- 何事にも興味がわかない状態
- 睡眠のリズムが乱れている
- 体重の変化が激しい
- 自殺願望がある
周囲にこのような方々がいらっしゃる際は受診を含めて相談に乗ってあげてくださいね。
また、経営者・管理職の皆さんには部下の管理と一貫として気をつけてあげてください。
まとめ
自殺は自分の未来、周囲の人々の双方を裏切ることになります。
日本の自殺率は高い上に政府も民間も本腰を入れて対策していないとOECD(経済協力開発機構)からも勧告されています。
私も小さいながら健康や美容に関するメディアを運営する立場から、日本の自殺予防に関しても取り組みたいと思います。
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