インフルエンザ予防接種の効果はあるのか?ないのか?
世の中には沢山の賛否両論があります。私の身を置く整体業界も然り。警察業界も、政治業界も色々ありますよね。また、医療にも色々あります。
ダイエットにおいて、糖質は制限した方が良い?しない方が良い?食品添加物は取るべきではない?とっても大丈夫?子宮頸癌ワクチンは?マンモグラフィーは?
色々情報が散乱しすぎて分りませんよね。私も分りませんが、調べてみる努力はしています。『信じるな、疑うな、確かめろ』の精神ですね。
私も当ブログで情報発信するに当たり、出来る限り沢山の情報を集め、確かめる作業を行っています。しかし、信じないで下さい。疑わないで下さい。是非確かめて下さい。
さて今回は、そんな賛否の声がある『インフルエンザの予防接種の効果』はあるのか、ないのか?という命題について調べましたので、私の意見をシェアしたいと思います。
インフルエンザワクチン否定派の意見
否定派の多くが『証拠』として挙げられているのが前橋レポートです。
インフルエンザワクチンの集団接種で死亡した事例が出て、前橋市の医師会が独自調査、その結果インフルエンザワクチンにインフルエンザを予防する働きはないという結果がでたというものです。
その他にも、副反応の問題、皮下注にて行うため、感染予防には関係ない、その他陰謀論的観点から色々と意見があります。
この本などを読んで頂ければインフルエンザを否定する意見を網羅できると思います。Amazonの説明書きから引用すると以下のような理由でインフルエンザワクチンは打た無い方が良いようです。
- 日本で接種が始まった当初から関係者にはわかっていました。効かないということが。
- 効果がないので1994年には小中学生への集団接種も中止されてしまったほどです。
- 効かないことは厚労省もわかっています。「流行対策がない」との批判を避けたいだけです。
- インフルエンザ・ワクチンは血液中にしか抗体を作れず、のどや鼻には抗体ができません。ウイルスはのどや鼻から入るから感染はまったく防げないのです。当然「家族や周囲の人や乳幼児にうつさない」ということも不可能です。
- インフルエンザ・ワクチンはもともと流行を予測して作られているだけ。そのうえに、インフルエンザ・ウイルスは日々猛スピードで形を変えるので効果は期待できません。
- インフルエンザ・ワクチンは、製法上、弱い抗体しか作れません。殺したウイルスの、さらにその一部だけを使って作るので、体内で増えず、ウイルスの一部に対する抗体しかできません。
- 高齢者の肺炎や乳幼児の脳症はインフルエンザとは無関係です。「かかっても重症化を防ぐ」も嘘。そのようなデータは全くありません。
- 「打っておいたほうがいい」どころか副作用があるから怖いのです。死亡者も出ています。打たないほうが安全だし安心です。そもそもワクチンは病原菌なのだし薬事法上は劇薬です。接種にはもっと慎重であるべきです。
- 効かないことを知っている医師も多いのですが、患者離れが怖いから言えないのです。
- インフルエンザ・ワクチンは儲かるからなくならないのです。皆さんも、マスコミやお友達の言うことを真に受けずに、この本で真実を知ってください。
インフルエンザワクチン肯定派の意見
インフルエンザ肯定派の意見としては、『インフルエンザの予防摂取とは、感染を予防するものではなく発症し、重症化するのを予防するものである』というものが多いようです。
こちらの意見にはデータが載せられていました。(引用元:インフルエンザとは みやたけクリニックさん)
ワクチン接種をすると、接種しなかった場合と比べて、
- 65歳未満の健常者については、インフルエンザの発症を70~90%減らす
- 65歳以上の一般高齢者では肺炎やインフルエンザによる入院を30~70%減らす
- 老人施設の入居者は、インフルエンザの発症を30~40%、肺炎やインフルエンザによる入院を50~60%、死亡する危険を80%、それぞれ減少させる
このように、インフルエンザワクチンの効果は100%ではありません。しかし明らかに危険を減らします。「100%じゃないから意味がない」と言う人は、「道渡る時に、青信号でも横から車が突っ込んでくる事はあるから、信号なんか守っても意味はない」と言ってるのと同じです。
確かに、発症や重症化を抑えているようです。
また、みやたけクリニックさんのサイトでは以下のような説明もされていました。
「インフルエンザワクチンをうつと、インフルエンザになる」
現在日本で使われているインフルエンザワクチンは、インフルエンザウィルスを発育鶏卵に接種して増殖させ、それをエーテル処理等で分解、先述したヘマグルチニン(略称:HA)部分を主成分として回収し精製した、不活化ワクチンです。早い話がウィルスのバラバラ死体の一部分を集めたものです。
勿論こうなったウィルスは生きていませんから、インフルエンザとしての病原性はありません。巷間よく言われる誤解の一つ、「インフルエンザワクチンを接種すると、インフルエンザにかかる」という事はあり得ません。そう主張する人は「バラバラ死体の手が飛んできて、首を絞められた」と真顔で言っているのと同じです。
もちろん、人類の技術的限界により、現在のインフルエンザワクチンは決して完全なものではありません。今後解決されるといいなぁと思う課題もあります。
- インフルエンザウィルスは頻繁に変異を起こすため、流行毎に今までと違う新しいウィルスとなってしまう。従ってワクチン生産に当たっては、次シーズンに流行りそうなウィルス型を的確に予測して作らねばならず、患者側もそれに合わせて毎年毎年接種しなおさないといけない。
この「予測」はなかなか困難で、大きくはずれた場合は、ワクチン接種をしても実際に流行するウィルスに対しては大した効果を持てない。
(ただし最近の「予測」はかなり正確になってきており、そういう事態はほとんど起こっていません。)- 一般に不活化ワクチンによって得られる免疫は時間とともに減弱するが、インフルエンザワクチンの場合もまた然りで、且つ他ワクチンと比べても比較的短い。いわゆる“賞味期限”、即ち有効な防御免疫の持続期間は、普通に考えて5~6ヶ月、厳しく見ると3ヶ月程度しかない。だが実際の流行がいつからいつまでかを事前に予測する事は困難なので、「いつ接種するのがベストか」について、明確な答を得られにくい。
- 現行ワクチンの感染防御効果や発症阻止効果は100%ではないので、ワクチン接種を受けてもインフルエンザに罹患する場合がある。この場合、患者はウィルスを外部に排出し新たな感染源となるので、もし全員が接種を行ったとしても社会全体のインフルエンザ流行を完全に阻止することは難しい。
特にA型インフルエンザは、ヒト以外にトリ、ブタ、ウマなどを自然宿主とする人獣共通感染症なので、ヒトだけが予防をしまくっても、トリやブタから新たなインフルエンザが登場してくることを防ぎ得ない。つまり根絶はできない。- インフルエンザの確実な感染防御には、気道粘膜免疫に直接免疫を持たせる事が合理的であり、また発病からの回復過程には細胞性免疫が重要であるが、(日本で)現在使われている皮下接種ワクチンでは、これらの免疫はほとんど誘導する事ができない。
現在のインフルエンザワクチンは、確かにこのように不完全です。将来もっと改善される事を望みます。しかし、今のワクチンでも、特にハイリスク群に対するワクチンの効果は明らかに証明されているし、皮下接種でも血中の抗体産生は十分に刺激できる事がわかっています。
「効果が不完全だから接種しない」というのは、「どんな地震でも絶対に壊れない家ができるまで野外で暮らす」というのと同じです。私はそんなの全然合理的じゃないと思うんですけどね。
だそうです。
インフルエンザワクチンを打つべき理由とその根拠が明確に示されていたので、みやたけクリニックさんの記事はご一読下さい。
双方の意見から考える
インフルエンザワクチンはどの型のウイルスが流行するか、またいつ流行するかが完全に読む事はできないのでもしかしたら無駄に終わるかもしれません。(みやたけクリニックさんの記事によると最近では精度はかなり上がっているそうですが。)
しかし、当たっていたら優位に発症や重症化を抑えるというデータは出ています。
さて、効果なしと結論づけた『前橋レポート』との相違が出てきますがどういうことでしょうか。その点に関しては五本木クリニックの院長先生のブログで解説されていました。(参考:インフルエンザ予防接種ワクチンは打たない派の方へ・・・なんで判ってもらえないんだろう?追記あり)
詳しくは原文を読んで頂きたいのですが、しっかりと解釈すると以下の様な結果になるそうです。
・予防接種をしたグループ
1984年にインフルエンザに罹患した人は38.3%
1985年にインフルエンザに罹患した人は18.6%・予防接種しないグループ
1984年にインフルエンザに罹患した人は53.9%
1985年にインフルエンザに罹患した人は30.9%
予防接種した方が罹患率さえも下がるようです。
結論
インフルエンザの予防接種の効果はあると思います。しかし、医師とよく相談してアレルギーなどの不具合について十分理解をしてからにしましょう。
健康に自信があって、自分が感染しても誰にも迷惑をかけない方は免疫力アップの為に食事と運動に励みましょう。
まとめ
もちろん、この情報にも誤りがあるかもしれません。ですが、今回調べた限りでは、みやたけクリニックの先生の意見や五本木クリニックの先生の意見の方に信憑性が高かったように感じています。
ですが、事実かどうかはわかりません。皆さんも是非、調べてみて下さい。
P.S. インフルエンザについてもっと知りたい方へ
インフルエンザ予防・対策に関するエントリーをまとめています。よろしければどうぞ。
参考エントリー:毎年猛威を奮うインフルエンザに対する予防と対策まとめ8選
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