大認知症時代に我々ができる対策とは?
2025年には認知症患者数が700万人、65歳以上の3人に1人が認知症に罹患していると試算されています。(参考エントリー:認知症予防にも運動は効果的!私がスロージョギングをすすめる理由)
これは非常に大きな問題であり、政府も漸く本腰を入れて対策に乗り出した感があります。
先日認知症薬を含めた難病に対する薬の認可を早める為の対策も発表され、今後の新薬開発にも期待したい所です。(参考エントリー:日本における薬物治療の問題点とは?)
さてそんな最中、認知症患者が保護されずに死亡していたというニュースが先日の朝日新聞に掲載されていた。
横浜市の施設から行方不明になった認知症の男性(当時83)が昨年8月、東京都内の公園で死亡した。2日前に警察が2度接触しながら認知症と気付けず、行方不明者のデータベース(DB)に照会したり保護したりしなかった。(朝日新聞4月9日版)
警察でさえ、気付かず見過ごしてしまっている現状に私は大きな問題を感じます。
これからの時代、私達にできる対策とはどのようなものなのでしょうか。
認知症について詳しく知ること
まずは一般市民の認知症に対する認知度を高めることが重要かと思います。
(図引用:朝日新聞デジタルさん)
先に紹介した事件のようなケースは他にも起こっており、2013年の警視庁の報告によると、行方不明後に死亡が確認されたケースが388人に上るそうです。
まずは専門家や直接関わる可能性がある人間がもっと知識を深める必要があるでしょう。また、行政ももっと深く知識を得て、且つ公開していかないと行けないでしょう。
一般市民が情報を得られるように、厚生労働省も特設ページで情報提供しています。(参考:認知症への取組み)
このように知識を得て、認知症かな?と思ったら声掛けをするという社会ができれば、今回のような悲惨なケースは少なくなるのではないでしょうか。ちなみに、朝日新聞に書かれていた徘徊中の認知症者に対する声掛けは以下のように行うと良いようです。
(図引用:朝日新聞デジタルさん)
以下、列挙しておきます。
- ゆっくり近づいて、相手の視野に入ってから声をかける
- 目線を合わせ、ゆっくり穏やかな口調で
- 「こんにちは」などごく普通の挨拶から
- 「どこへ行かれますか?」「何かお困りですか?」など簡潔な言葉で質問
- 返事がなくても矢継ぎ早に尋ねず、ゆっくり返事を待つ
- 厳しい顔、困った顔をせず、笑顔で相手のペースに合わせる
- 声をかけて上手く行かない場合、周囲の人に助けを求める
これは我々作業療法士からすれば当然の対応なのですが、書いてて思いつきました。我々専門家の仕事は一般人を作業療法士に仕立てあげることだと…。
認知症予防に努めること
そして、私達にとって最大の関心事は認知症にならないよう努めることです。
当ブログでは以下、いくつかの認知症予防に関連するエントリーを書いています。
今後さらに認知症予防に関する情報も増やしていきますので、是非お読みください。
まとめ
2025年に700万人という予測は恐らく煽りでも何でも無く必然で迎えてしまう時代だと思います。
私の両親の10年後、あなたのご両親の10年後、認知症患者である可能性は十分にあります。
10年後の将来に迎える現実だと捉えて、今からしっかりと対策をうっておかなければなりません。
まずは、しっかりと情報収集してみてくださいね。
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