母乳神話も良いけど、他人の母乳をしかもネットで買うってどう?
こんにちは。骨盤矯正専門店 癒し家の「なかの」です。
最近、厚生労働省からネットで母乳を購入することへの注意喚起がされていました。
【インターネット等で販売されている母乳には大きなリスクがあります!】
母乳提供者の病歴や搾乳方法、保管方法などの衛生管理の状況が不明なため、安全性が確認できません。母乳に病原体や医薬品などの化学物質などが含まれている可能性もあり、乳幼児に与えると、健康を害する恐れがあります!
— 厚生労働省 (@MHLWitter) 2015, 7月 16
私は、こんな商売があるなんて今回初めて知りましたが、ちょっと驚きです。買う人がいるから成り立っていたのでしょうが、買う人が居るってことに驚きました。
だって、気持ち悪くありません?元をたどれば他人の血液ですよ?笑
購入してまで母乳を飲ませたい原因としては、巷で言われる母乳神話というのが関連しているのでしょう。
今回は、プレママさんや、乳幼児の子育て中のママさんの為に、母乳神話について調べてみましたのでシェア致します。
母乳神話とは?
母乳神話とは何なのか?
ざっくり言うと、育児は母乳のみで行うべきであり、粉ミルク併用や粉ミルクのみなんてありえないという考え方です。
その根拠はと言いますと、母乳こそ赤ちゃんにとって最高の好物であるという考え方や、粉ミルクには人体に有害なものが含まれるとか色々言われます。
もちろん、赤ちゃんにとって母乳は最高の好物かもしれませんが、その栄養素は母体の状態にもよりますし、出ないこともあります。
また、母乳神話を訴える人は、いい母乳の為に母親の食事や禁酒の徹底を伝えるだけならまだしも、悪い食生活や飲酒をすると母乳が腐るとまで言う人もいるそうです。
体内にあるものが腐るわけありません。
こういう考え方が一般医療にも浸潤し、新米ママを苦しめていることが往々にしてあるのです。
母乳神話の成り立ちと、ネットで母乳を購入する意識
そもそも何故このような神話が出来上がったのでしょうか。
昔は「もらい乳」という文化が日本にもありました。母乳が出ないお母さんを持つ赤ちゃんのために、近所のママから母乳をもらうという文化ですね。
何故このような文化があったのでしょうか。
母乳が出ないお母さんは、牛乳やヤギ乳、馬乳、豆乳で代用していたのですが、もちろん母乳とは違います。近くにくれる人が居るならその方が良いでしょう。昔は今とは違い、子育ては親だけでなく、社会で行うものだったのかもしれません。
戦後は粉ミルクの栄養素は格段に良くなり、現在では母乳と遜色ありません。「もらい乳」をする必要がなくなったのです。その結果先進国では母乳による栄養比率がどんどん下がり、粉ミルクに代用する流れができあがりました。
しかし、その流れに待ったがかかりました。母乳による栄養割合が減る事に不安を感じたWHOは1974年に国連で母乳育児推進の勧告を行いました。それを受け日本でも1975年から「母乳推進運動」が始まりました。
その結果、日本では母乳第一主義というか、母乳哺育推進が強まったまま今に至っているのです。
恐らくこのWHOの勧告は、母乳のメリットを享受できなくなるからくるものだと思います。
母乳はそもそも母親の生理的なものですし、母乳哺育により「細菌性髄膜炎、中耳炎、新生児以降の乳児死亡率を21%低下される」などのメリットも報告されています。
母乳のメリットはメリットでありますが、今の社会で「もらい乳」をしてまで母乳を飲ませる文化はありません。
ましてや購入してまで飲ませるメリットもあるのか?と言われると疑問に思います。
先ほども書いたように現在の粉ミルクの栄養に問題はありません。しっかりと育ちます。得体のしれない母乳を飲ませるよりもよっぽど健全だと私は思います。
母乳が出ないお母さんも、自分はそういう体質だから仕方がないと割りきって、別の所で育児のパワーを注いであげてほしいと思います。
まとめ
現在の社会で母乳神話を説く人の特徴は以下のようなものです。
- 添加物はダメ
- マクロビとか好き
- オーガニックが好き
- 薬が嫌い
- 日本の放射能が危ないと思っている
- 布ナプキンが良いと思っている
こういう特徴を持った方が母乳神話を強く信じ、行き過ぎて母乳が腐るとか言い出してしまうわけです。
こういう特徴を持った人の共通点は、「自分で調べない」という点です。母乳が良い!だから買ってでも!と短絡的に考えてしまうわけです。
いやいやいや、母乳が出ないなら出ないでどうするのが適当かをまず調べましょうと私は提案したいです。
その結果色々なリスクを承知のうえで母乳を購入されるのであれば、それはそれで構いません。個人の意思決定を私は変えたいと思いません。
しかし、短絡的な行動には同意できません。何にしてもそうですが、まずは自分の選択するための情報を集める努力をしてみてほしいと思います。
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