片付けられない!約束を守れない!ADHDへの理解と対応について
こんにちは。骨盤矯正専門店 癒し家の「なかの」です。
早いもので間もなく10月が過ぎ去って行きそうです。今年も残り僅かになったなぁと感じる今日このごろ。現在、別のブログも合わせて執筆中のため当ブログの更新頻度が激落ち中で申し訳ございません。
さてさて、皆さんはADHD(注意欠陥多動性障害)という病気を聞いたことがありますか?
片付けられない大人とか、人付き合いが下手な人などというワードでメディアでもだいぶ取り上げられるようになりましたし、「広汎性発達障害」というワードも目に留まるようになったので聞いたことはあるかと思います。(現在では発達障害ではなく、精神疾患という見方になりつつあるようです。)
しかし、ADHDという病気で米国ではすでに300万人が治療を受けているにも関わらず、日本ではまだまだ認知度は低いように思います。学校の先生や我々作業療法士など実際にADHDに関わる人達にとって知っていることも一般的に知らないのが現状ではないでしょうか。
今回は、そのADHDについて知ることで、多くのADHDに悩む人が生きやすい世の中になれば良いなぁと思いまとめてみました。
ADHD(注意欠陥多動性障害)とは?
ADHD(attention deficit hyperactivity disorder)とは、「多動性」「不注意」「衝動性」を症状の特徴とする神経発達障害もしくは行動障害です。日本語では注意欠陥多動性障害と言いますがADHDという表現が一般的になりつつあるように思います。
特に大人のADHDに関しては、周囲が「性格」として捉えて「さぼり」「いい加減」「やる気が無い」というレッテルを貼ることで、病気であるという認識を持ってもらえず悩んでしまうという特徴があります。
ADHDの特徴と症状
ADHDは、「注意欠陥が目立つタイプ」「衝動性・多動性が目立つタイプ」「両者の混合タイプ」があります。また、大人と子どもで症状が違うという特徴もあります。
授業中でも、じっと席に座れずウロウロと立ち歩いてしまったり、ぼーっとしていて授業に集中できない、あるいは、質問が終わらないうちに出し抜けに答えてしまう子どもや片付けられない、約束を守れない社会人という特徴はご存じの方も多いかもしれません、これに当てはまる人を皆一概にADHDとは言えません。
ADHDに似た症状を示す障害は他にもあるため、最終的な診断をくだすためには、しかるべき先に受診し、他の障害や病気ではないことを確認した上で最終診断がなされます。
今回は、もしかしたら?という受診のきっかけとなる特徴と症状についてまとめておきます。
子どもの症状
- 座っているべきときに落ち着いて座っていることが難しい(多動性)
- 順番を待つのが難しい(衝動性)
- 他の人がしていることをさえぎったり、邪魔してしまう(衝動性)
- 課題や活動を順序だてて行うことが難しい(注意性)
大人の症状
- 貧乏ゆすりなど、目的のない動き(多動性)
- 思ったことをすぐに口にしてしまう(注意性・衝動性)
- 衝動買いをしてしまう(衝動性)
- 約束を守れない、間に合わない(注意性)
- 片付けるのが苦手(注意性)
ADHDの原因
ADHDの詳しい原因は分かっていませんが、脳内の働きが通常と違う状態であることが分かっています。
遺伝の要素もあるようで、その確率は以下の通りだとされています。
- 両親が2人ともADHDである場合、子供に遺伝する確率は最低で20%
- 母親がADHDである場合、遺伝する確率は7~8%
- 父親がADHDである場合、子供に遺伝する確率は15%
- 兄弟にADHDの場合、その他の兄弟がADHDになる確率は25~35%
ADHDの治療方法
ADHDの治療は、医学的には薬物療法(主にアトモキセチンとメチルフェニデートでノルアドレナリンやドーパミンの不足を改善させる目的で使用される)が一般的です。しかし、何より大切なのが「周囲の理解とサポート」です。
家族や職場の上司や同僚・学校の先生や周囲の生徒がADHDを理解し、サポートすることがADHDに悩む人達の一番の治療になります。
以下に、そのサポート内容についてまとめておきます。
暮らし方の見直し
- 指示は短く、簡潔に出してもらうことで、記憶の保持につなげる
- 言いたいことは、熟考してから、人に伝える
- 計算や書類作成など苦手な事は、誰かに補助を頼むようにする
- 困ったときには、自分を過信せず家族や友人を頼る
生活環境の見直し
- ポスター、テレビの音量など、集中の妨げになる事柄をとりのぞく
- メモ帳や携帯電話のアラームなどをうまく活用する
- 予定は共有ボードに書き出して、家族に一声かけてもらえるように依頼する
- 出かける際に必要なものは、置く場所を決めておいて、必ずそこで管理する
人間関係の見直し
- 特性を説明し、面倒でも何度も注意してもらえるようにお願いする
- 作業の締切期日が近くなったら一声かけてもらえるようにお願いする
- 自分を過信して安請け合いせず、必ず相談してから返事をする
まとめ
認知度の低い故の心の病気は、やはり自分の周りの人達に知ってもらうことが治療や生活をしていくための大きな一歩になると思います。
学校、職場、家庭、医療機関の連携がとても大切になるでしょう。
現在ではADHDの理解を促進するためのアニメなども作られています。
これらを活用して周りに認知してもらい理解し協力してくれる人を増やせば治療も効果的に進み生活しやすくなるのではないでしょうか?
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